合言葉は「ぜんぜん変わらないね〜」。（シワと白髪はお互い様なので触れない）

仙台での用事を済ませて、すんちゃんと山形までJRで移動しました。北海道では未だ（いまだ）に『汽車』『列車』と呼んだりするのだけど、東北のこの辺りではどうなんだろ。電車とか呼んでるのかな？

宮城県と山形県はお隣同士というのはわかってたんだけど、仙台と山形市って本当に近いのね。各駅停車でゆっくりガタタンと揺られても、１時間半ほどで目指す駅に着いちゃいました。

目的地は小さな無人駅です。駅舎は新しくて、気持ちの良い景色の中にありました。

学生時代の天文サークルの人達が、山形で何人も暮らしています。もともと山形出身の人も、道内や他県から縁あって移住（？）した人もいて、山形県は「心の距離は近い場所」だったんだけど、それでも中々来られませんでした。

昨年、山形に古民家を購入してリフォームした函館在住の猛者がいて、一気に山形勢と道民の距離が縮まりましたのよ。今回はその猛者先輩（しかも見た目はたおやかな美女）の古民家にすんちゃんとらんどくは泊めてもらいました。山形各地からサークル仲間もやってきてくれました。なんと30数年ぶりの仲良しさんも！会いたかったよー。

学生時代の仲間ってすごいですね。あっという間に数十年の不在を乗り越えます。実は私達の訪問を告知したのが前日だったので（他の誰かが伝えてるだろうとそれぞれ思ってた）「え！！」とか「わー！」とか言いながら、予定をいろいろ動かして駆けつけてくれたんです。すみませんすみません。変わらずうっかり者です。

穏やかで優しいP先輩、超可愛いのに超辛口ウーちゃん、最近はすっかり山ガールのみぷちゃん、お久しぶりです。確かみぷちゃんは学生時代は赤いパンプスとか履いてたよね。すっかりアクティブになっていて『呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン！』と登場して『バハハーイ！』と嵐のように去って行ったのでした。またねー。

お久しぶりっこの私達ですが普段からグループLINEやFacebookのOB会グループで繋がっているせいか、近況報告もありませんでした。学生時代のように、さもない事をグタグタと喋ってたんですよ。それが楽しいのが幸せですね。お土産の串団子の餡をスプーンで掬うか、指でこそげるか。お風呂のカビ取り剤はどれが効くか。洗った食器をどのクロスで拭くか、とかね。因みにらんどくは自然乾燥派。

さて山形県のこの辺の名所といえば『山寺』（宝珠山立石寺）だそうで、古民家のオーナーになった美猛者のアビ姉さんに連れられて行きました。石段をずーっとひたすら真っ直ぐ登って天辺の鄙びたお寺にたどり着くのかなー、田舎の山の中なんだろうなーと思っておりました。ところが何とお客さん（参拝客か？）ウヨウヨ、お土産売り場充実、そして甘味所が十数軒という観光地でした。へえー、です。

参加したのはスタスタ登れるアビ姉さんとすんちゃん。そしてどこかその辺までノロノロ登ろうかなのらんどく。ウーちやんは「あたしゃ、下の茶店で待ってるよ」。うん、これこれ。この自分勝手、もといマイペースな感じが懐かしい。実はすんちゃん以外は血液型B型軍団なのでした。

山寺の石段は延々と続くんだけど、わりとあちこちに踊り場というか見所があって、思ってたよりも楽しい。外国の方も、若い人も、みんな揃ってハーハー言いながら立て札の前で一休みです。ご主人に連れられたワンコも何匹もいたけど、どの犬も非常に不本意な表情をしてました。「誰が来たいといいましたかね？」みたいな。

せみ塚。松尾芭蕉がこの山寺で俳句『閑けさや岩にしみ入る蝉の声』を詠み、後年に弟子が短冊をこの地に埋めて塚を建てたそうです。昔から、何で「岩に染みいる」なんだろな？と思ってたんですよ。蝉が岩にとまってる？それとも蝉の鳴き声がその辺の岩に染みいるって事？それどこの岩なの？

この山寺のある山は大きな凝灰岩で出来てるそうです。山全体が、岩と樹木が生えている地面とが混ざり合ってるとでも言いますか。せみ塚のすぐ近くにも、ものすごく大きな岩の壁があります。弥陀洞と呼ぱれているものです。高さが4.8メートルもある岩が、風雨に晒されて阿弥陀如来のお姿に「見える人には見える」そうです。ごめん、らんどくには見えませんでした。