鯨汁はこの辺ではお正月のご馳走です。2022年おめでとう。

（ちりめん和布で作ってもらったお正月飾り。伊勢海老乗っけお供え餅と、2段お節です。おせちの中味の細かい事！）

大晦日、まだお正月の料理が出来上がってないのに、シエばあちゃんちへ出かける時刻になってしまい、アタフタと出発しました。なんとか鯨汁（クジラジル）とお煮しめの大鍋を完成。

明けましておめでとうございます。昨年はこの「本と飯と虫 ときどき星」を応援していただいてありがとうこざいました。

思っていた以上の手続き・更新までの手順があって、「なんなの、コレ～」と叫びつつ綴るスリル満点な毎日でした♪ まだまだがんばるぞー、です。

ところで、お正月の準備です。今年はいつもの年に比べると、作るものが少ない少ない。それもシエばあちゃんの「認知症患者のなせる技」のおかげです。

年越しには、すんちゃんち（すんちゃん、らんどく、ポヨ）と、こんおじさんち（こんおじさん、ロミさん、チャコちゃん）がシエばあちゃんちに集合します。こんおじさんは、すんちゃんの弟で、北斗市からは車で１時間位のところに住んでます。

お正月が近づくと、とたんにシエばあちゃんの「何もかも嫌になってしまう病」が悪化するのはいつもの事です。「年越しはそれぞれの家で勝手にやろう。ばあちゃんは居ないものと思っていいから」と言うようになってもう何年たつでしょう。

そんな事言われても、我が家とばあちゃんは目と鼻の先です。「いいですよー。私たちは勝手にご馳走食べますよー。場所はばあちゃんの家」と宣言して、すんちゃん一家とこんおじさん一家で「勝手に」集合しています。

今年はばあちゃんの認知症が進んで、毎日誰かが顔を出しているせいか、ばあちゃんちで集まるよと言っても、わりとすんなりでした。ばあちゃんが忘れないように、各自が準備する事を大きな紙に書いてテーブルに貼り、毎日一緒に確認しました。おせちの注文はロミさん、すき焼きの準備はらんどく、という感じ。注文したものは「済」マークもつけました。

そのうちに「クジラ汁は私がやるからね、書いておいて」なんて言うもんだから、なんとなく嬉しくて『クジラ汁 シエばあちゃん』とか書き足しておいたんです。

31日の昼間にこんおじさんが手打ちしたお蕎麦を食べているすんちゃん。なんと例の一覧表を下敷きにしています。まあちょうど個人情報が隠れていいけどね。

確かに「お節の注文はロミさん」と書いてあるのに。毎日一緒に確認したのに。

28日になって「コンビニにお節を注文に行ったら、もう頼んでますよって言われた」とシエばあちゃんの爆弾発言がありまして、そして申し込み書は記憶にないと。

コレはどこまで本当の事なのか、頼まなきゃ頼まなきゃと思っていた故の妄想なのか。とりあえず近くのコンビニへ確認に行きました。

あのー、家のばあちゃんが、お節を頼んだような気がすると申しておりまして。可愛い店員さんに恐る恐る言うと「あ、シエさんですね。注文されてますよ。それが2回もいらっしゃったので、1度目の履歴をお見せしました」

そんなわけで今年はお節が2セット。ロミさんが注文した『北のシェフおせち』と、シエばあちゃんのセブンイレブンお節。

どうするね、こんなに。あとお寿司６人前もおぐに牧場ビーフのすき焼きも、大量鯨汁もあるのに。ケーキもあるのに。飽食日本。各自が作るものは少なめにしましよ。あ、鯨汁は結局らんどくが作りました。ばあちゃんの作りたくなーいコールに負けました。

一夜が明けて、穏やかなお正月です。なんと早朝から年賀状が届いていました。郵便局のみなさん、ありがとう。

あ、とら年だった。例年の版画は和紙にスタンプして、お正月飾りになりますが、今年は版画は挫折しました。なので12年前のものを。

高校生の時に、年賀状の仕分けのアルバイトをしました。沢山の年賀状をひたすら郵便番号順に分けて行きます。ずっと同じ姿勢で、とても疲れた記憶があります。途中でだんだんバイトさんが辞めていって、益々大変になって・・・（そのあとの記憶がない）

私が配属されたのは本局でした。だから大変だったのかもしれません。自宅近くの小さな郵便局でバイトした友人は「女子高生が来た」ということで、局員さん達が親切にしてくれ、オマケにコンサートに誘われたりしていました。うーん。

さて今年の初珈琲。こんおじさんが淹れてくれたモカブレンド。そして頂き物の『白花豆のきんとん』。江差の五勝手屋さんのものです。流石の老舗。これは幸せでした。

今年も美味しいもの、沢山食べられますように。

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