日本語では「犬はわんわん」「猫はにゃんにゃん」とまあ決まってます。時と場合によっては、わおーんと遠吠えしたり、みゃおみゃおと甘えたりするけど、童謡でも絵本でも「わんわん」と言えば犬です。たまに、ヒヨコがわんわんと言えば大騒ぎになります。
この絵本「とりかえっこ」は、ずっと昔に、弟ハロがくれたもの。ジン子かあさんとらんどく姉さんに絵本を1冊ずつ、昭和58年のクリスマスプレゼントです。「ぴよ」と鳴くヒヨコが、散歩の途中で出会った動物と鳴き声を『とりかえっこ』します。”ぴよ”と鳴いていたヒヨコがねずみと「とりかえっこ」して”ちゅう”になり、”ぶう”になり”けろ”、”わん”、”にゃあ”ととりかえっこしていきます。無口な”む”になって家に帰るとお母さん鶏が「おやまあ このこ どうしたのかしら」
絵本を見ていなくても「けろ」や「ぶう」が何の動物かわかりますね。これはすごいことですよね。(ちなみに”む”はカメさんです)
擬音語・擬態語はオノマトペとも言います。それぞれの「音や声や動きや状態」を表すのに同じオノマトペの認識があれば「ああ、カエルとブタと鳴き声を取り換えたんだな」とわかります。
ところで同じ動き・同じ音を表すのに、家族でも違うオノマトペを使ったりするのでややこしい。母らんどくはあることを「てっこんてっこん」と表現します。長男ポヨは「ちかちか」または「かちかち」、父すんちゃんも「かちかち」。友達が「うぃっこんうぃっこん」というのを聞いたこともあります。これ何だと思いますか?
これはね、車のウィンカーの音です。ウィンカーという名前がとっさに出てこない時は「すんちゃん、てっこんてっこん忘れてるよ」なんて言ったりして。家族ならまだ良いけど、ほかの人には通じないかもしれません。いや絶対通じません。車によって音が違うけど、らんどく車はこんな音なんですもん。
すんちゃんの車から走行中に変な音がするようになりました。これはアレです、アレ。道路に溝が刻んであって、車が通るとガタガタゆれて音がすることがあるじゃないですか。あんな感じの「むむむむむむむむ・・・」(ものすごく速く”む”を連呼)です。そして時々「しゅーうぅぅぅん」と寂しそうな音もします。こうやって一生懸命説明していても、これもきっと伝わっていないんでしょうねえ。
しょうがないので、エンジンオイルを交換するついでに、みてもらうことにしました。待っている間に無料のドリンクを飲んだり、店内をうろうろしたり。我が家の歴代の車はどれもあまり美しく磨かれたりしてません。こういう車屋さんにも車検の時とか、ワイパーなんかを買う時しか足を踏み入れません。なので何に使うのかぜんぜんわからない商品が満載で、けっこう楽しめました。でもディスプレィに難ありかなーとちょっと思ったりして。
すんちゃんの車の音は、ブレーキパッドが薄く(少なく?)なった時に、持ち主に注意を促す音だそうです。こんどの車検までこのままで大丈夫とは言うけれど、半年先までこの音とお付き合いですか。すんちゃん的には「ベルトが空回りしている」ように聞こえるそうだけど、そう説明しても通じなかったようです。
「むむむむむむむむ・・・って音がするって言ってみた?」と一応聞いたけど、なんでぼくがそんなことをせにゃならん?みたいな顔をされました。
細かいニュアンスまで表現できるオノマトペですが、受け取る方にも共通の認識が無いとうまく伝わりません。認識というより経験というほうがいいかもしれません。たとえばお腹が痛い事を表す日本語、どのように痛いのかを表現するオノマトペは沢山あります。お腹がニヤニヤ痛い。シクシク痛い。ズキズキ痛い。この少しのニュアンスの違いを正しく使い分けるには、まず経験として痛くなってみなくちゃ、なのです。それはちょっと嫌。
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