(めでたく還暦をむかえて、自分のためにお祝いのケーキを買いに行きました。これはケーキ屋さんの焼き菓子の机の下にいた可愛い仔豚💛20数年前の開店時からの看板ぶーちゃんだそうです。このぬいぐるみ、大きいんですよ、そしてリアル。小さい子供のお客さんの中には、怖がって泣き出す子もいるんですって。うーむ、わからんでもない。)
巷でおじさんギャグと呼ばれるダジャレ。私の頭の中の「これ、ものすっごくおもしろい」というチャンネルではそのダジャレがド真ん中です。
有名な”布団がふっとんだ!”よりも、いちばんのお気に入りは”コーデネイトは、こうでねいと”。
書いている今でも「うぷぷ」となってしまいます。ダジャレは、あの「来るぞ来るぞ」という事前のわくわく感がいいんですよね。ベテランの芸人さんの持ちネタみたいに、待ってて待ってて、来たあー(ここでドッと客席から笑いが)。お決まりの笑い。安心感があります。
ダジャレ本は数えきれないほどあって、その多くが児童向けや絵本です。ダジャレ百連発とかダジャレで覚える○○、みたいなものです。大人になってからダジャレ本を真剣にめくる人は少ないでしょう。でももっと上質な、ダジャレというより芸術にちかいアプローチはできないかな、と常々思っていたんです。
久しぶりに函館の蔦屋へ行ったら、小さなコーナーができていました。レジ前のちょっと気になる本を置いてある場所です。古今東西の名作が並んでいました。今ごろなんだろう?。夏休みや冬休みの読書感想文向けにしては時季が違うし、内容もクラシカルすぎるような気がしました。
『走れメロス』『指輪物語』といっしょに『ぱしれメロス』『首輪物語』が。あれ?ぱしれって?
『十五少年放流記』も『母をたずねて三千人』も『ジョニーは銭湯に行った』もあります。こ、これはすごいです。(元の題名わかりますよね?)
猫の切り絵の本を出している高木亮さんの新刊『きりえや偽本大全』のコーナーでした。もともとは「偽本」のブックカバーを出していたようです。読んでいる本を偽る偽本。ご丁寧に本のカバーまでが、パロディに一役買っています。『長靴をかいだ猫』の帯には大きく「嗅ぐんじゃない!!」
ブックカバーのデザインは高木さんの切り絵です。偽の内容の「あらすじ」まで書いてあります。ブックカバーの細かいところまでがパロディ愛にあふれています。あまりに面白かったので、この本だけじゃなくて偽本のブックカバーを何枚か買ってしまいました。『母をたずねて三千人』の帯(帯状のデザイン)には「殺到」、『最低2万はいる』(海底2万マイル)の帯にはひと言「うじゃうじゃ。」どうやら偽本の世界では「母をたずねて三千人」はクローン人間マルコ1号がでてくるSFのようです。
政府により極秘裏に生み出されたクローン人間、マルコ1号は己が出生の秘密を探るうち事故死したというオリジナルと、その母の存在を知る。
偽本ブックカバー「母をたずねて三千人」より
このあとの展開気になりますよね。母さんに会うために旅立った3000人のクローンマルコと、クローン抹殺の密命をうけた政府のエージェントたち。もしかしたら元本より面白いかもです。
蔦屋で購入したこの本は、作者の高木亮さんのサイン本でした。ウサギのイラストつきです。どのページをめくっても、クスリとしたりニヤっとしたり。うぷぷな時間を買ってしまいました。
今回購入のパロディ偽本ブックカバー。ね、楽しそうでしょ。
コメント
らんどくつんどくさん、お誕生日おめでとうございます!
パロディ、大笑いしてしまいました。
「本当にマルコが三千人も訪ねてきたらどうするよ!?」
ってツッコミそうになりましたが、表紙の母の背中をみたところ、
大丈夫そうな肝っ玉母ちゃんのようで安心しました(;^ω^)
ね、ね、おもしろいでしょ。実は一番好きだったのは『アンナ カレーニナ』のパロディで、偽本の題名が『アンナ、カレーに な、』、そしてその続きが帯に書いてあって「何を入れた?」
続けて読むと、アンナ、カレーにな、何を入れた?になります。アンナによる夫毒殺事件のサスペンスだそうです☺
おもしろいですねぇ。「偽本ブックカバー」欲しいなあ~。
高木亮さんのウェブサイトを覗いてみたら、いろいろな”きりえ”作品に混じって「函館蔦屋でのフェア開催」情報が記述されてました。残念ながら私が住むまちの蔦屋での開催予定は無いようです。涙
偽本ブックカバーでは、ウェブサイトに掲載されていた『世界の中心って、アイオアです』がココロ惹かれました。なんかいいなあ。
火星パンダさん、面白がっていただいて嬉しいです。
火星パンダさんのコメントを見て、私も高木亮さんのWEBサイトをみましたが、「世界の中心って、アイオワです」を見つけられませんでした。どんなのか気になりますー