(ちょうど一年前の入院で出された病院カレー。給食っぽくて、甘くて、それなのに美味しいと感じてしまいました。辛口が好きなのに、そして頬張れないほど熱々が好きなのになあ。)
すんちゃん、誕生日に何食べたい?「カレー!」すんちゃん、結婚記念日に何?「カレー!!」すんちゃん、今度の・・「カレー!!!」
もう反射的に答えてますよね。すんちゃんの遺伝子に『このヒト、カレー好き』とでも書かれてるんじゃなかろうか。とりあえずカレー、どんな時でもカレー。若い頃は、毎週水曜日はカレー曜日にしていたけど、それでも足りないくらいでした。
シエばあちゃんの記憶にも、息子たちのカレー好きはしっかり残っています。「すんちゃんだったか こんちゃんだったか、小学校の時に、誕生会にカレーにしてくれっていうもんだからね」まあ、好きなものが一番だからと、誕生会のメニューをカレーにしたそうです。「そしたらナンタラさんちの子どもがね、なあんだカレーかって」ここでシエばあちゃんは大笑い。つられて私も小笑いします。
誕生日かあ、もうあまり嬉しいとは思わないけど、やっぱり特別な日ですよね。特別な日に、好きな食べ物を作ってもらう、これってすごく贅沢です。ずっと後になっても忘れないことでしょうね。
子どもの頃、私の「誕生日リクエスト」は毎年餃子とコーンスープでした。母は料理も上手な人だったけど、餃子はとくに格別でした。そしてクリーム缶から作るコーンスープといったらもう、子ども心にも「これ、ずーっと飲んでいたい」と思っちゃうものでした。
今は餃子もコーンスープもいつでも作れる料理です。大好きだけど特別感はありません。別に誕生日でなくても大丈夫。だって自分の誕生日と言ったって、結局作るの私だし。買い物するのもあと片付けも自分だし。
3月生まれの長男ポヨの誕生日が近くなったので、一応「何が食べたい?」と聞いてみました。立場的にはウチの「こども」ですからね。もうヒゲも生え、中年まであと数年のカウントダウンのポヨによるリクエストは『カルボナード・ア・ラ・フラマン』。これ、クリスマスにも作ったやつだよね。そうか、そんなに好きか。と思ったら「クリスマスに作った時の材料が残ってるから、それ使ってしまおう。」 うーん、これは育て方が正しかったのか。
カルボナード・ア・ラ・フラマン(カルボナード・フラマンドとも言う)は名前はかっこいいけど、牛肉のビール煮です。煮込むのにやたらに時間がかかるけど、材料が揃えば簡単な料理です。用意:牛スネ肉煮込み用を安い時に買い込んでおく。「スパイスケーキ」を買っておく。黒ビールまたは赤ビールを見つけたら買っておく。全部「買っておく」だけの用意です。
今回は牛スネ肉、グラム158円の時に1キロ半買いました。こんな感じです。
料理名のカルボナードは「カーボン」から来ています。炭素・すみですね。パスタのカルボナーラも同じ語源だと聞いたことがあります。カルボナーラは黒胡椒がかかってて、それが炭焼き職人が粉を落としたように見えるから。そして牛肉ピール煮のカルボナードは黒っぽい色になるからでしょうか。出来上がりは「なんだーこれー」みたいな見た目です。黒くてぐにょぐにょです。
途中で加える「スパイスケーキ」はベルギーからの輸入品で、ライ麦粉にシナモンなどのスパイスとパールシュガーを入れたもの。例の激安スーパーで200円代で買えます。フライドポテトをいっぱい添えてボナペティです。
写真を撮るので上品によそってみたけど、もっと大きな皿にがばーっ、イモやオニオンリングもどーん、そしてひたすら食べます。色味はアレだけど、おいしいおいしい。何年か前に、カフェの関係者向けのポットラックパーティにこれを持って行きました。説明カードも無しで、お鍋ごとそっと置いておくと、予想どうり誰も手をつけません。
そのうち「これ何だろ」「ビーフシチュー?」とひそひそ、匂いをくんくん嗅ぎ出して、勇気のある誰かが恐る恐る食べ始めました。(だいじょうぶ、美味しいよー)と心の中で応援するらんどく。わー、牛肉だ。甘いよー、何で?ビーフシチューでは無い、ぜんぜん。そんな賑わいをそっと遠くで見ておりました。
このこってり煮込み・フライドポテト添えを今はまだ旨い旨いと食べられるけど、そのうちもっとあっさりしたものばかりを欲しくなるんでしょう。シエばあちゃんも、実家のジン子母さんも「とりあえずお寿司ー!!!」の毎日です。私は何か煮込むと落ち着くタイプで、コトコトぐつぐつは大好きです。(多分同志はいっぱいいるはず)。実はホントに煮込まなくても、料理本の写真を見ているだけでも幸せです。電気代を節約するために、レシピ本で満足しとこうかな。
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コメント
ポヨ君のお誕生日おめでとうございます!『カルボナード・ア・ラ・フラマン』美味しそうですね。盛り付けもお洒落♪
スンちゃんさんはカレーの人でしたか。私も「何かあればカレー」人間なので親近感が。今、田村由美さんの漫画『7seeds』を読みすすめているところなんですけれど、話の中で登場人物の一人が「なんでも食べられるなら何食べたい?」と聞いて、出自の異なるメンバーが全員「カレー!」と一致するシーンがあって激しく同意したすとらとです。カレーは日本人のソウルフードなのかも。
すとらとさんもカレー好きでしたか。
カレーもラーメンもときどき発作的に食べたくなりますよね。
私は最近は普通のカレーは胃にもたれるのであまり量が食べられなくなりました。とか言って、昨日の晩からずっとカレーなんですけどね。やっと食べ終わりました。