(昨年まで勤務していたところでのお手伝い。雪遊びに使うのは、食紅で色をつけた色水です)
北海道も蔓延防止措置期間に入りました。不要不急の移動はできません。でも必要な用事がいくつもあったので、先月のうちに高速バスの予約をしていました。昨日から札幌です。毎日予定が入ってます。がんばるぞー。
ネットで予約した時には、そこそこ席が埋まってました。大きめのショルダーバッグと小さいボストンバッグがいつもの私の荷物です。降りるときにサッと行動する為に、荷物は預けずボストンを座席の足元に置く事にしています。
新函館北斗駅前のバス停から高速バスに乗り込む時に、荷物をどうしますかと聞かれました。「座席に置きたいんですけど」と言うと、運転手さんが破顔して「今日のお客さんは2人だけだから、どこに置いてもいいですよ」
2人! 毎月のように実家へ通っていますが、ここまで少ないのは、初めてです。たった2人の為に走らせるなんて、何だか申し訳ないです。ニュースター号さん、いつもありがとうございます。もうひとりは私と同年代の女の方で、こちらも荷物が少ないので旅行などではないのでしょう。ご家族の介護かな、なんて勝手にいろいろ想像してしまいました。
私のほうは、前の職場の手伝いが2日、実家の本気の片付け(with 弟ハロ)、美容室の予約、次男の引越し、母の施設の面会日と目白押しです。友達と会う時間も取れません、ってコロナ戒厳令だった。
仕事場に行くと、体育館の古いピアノがデコレーションされてました。この冬休み中に、子供たちと一緒に塗るイベントをやったそうです。青いペンキのやつとパッチワーク風のコラージュ。どっちもすごくキュート。古いとはいえ、ずいぶん思い切ったなあと感心しました。
このカラフルピアノの向かいには、以前に紹介した古タイヤ製のクジラがいます。壁には信じられない大きさのクリスマスツリー(これも子供達がペイントしたもの)、周りにはお菓子の家が12個もあります。お菓子の家にくっついてるたくさんのお菓子達は、何ヶ月もかかってぬり絵をしたり、立体的につくったりしたものです。
この施設は子ども達が思い切り遊べる行事が毎週のようにあります。どのくらい思い切りかといえば、着替えを用意してこないと、帰りは公共交通機関では帰れないほどです。ドロドロ、ベタベタ、びしよびしよです。まあ当然ながら子ども達には大人気、親御さんも「自宅では出来ないよねー」と笑ってくれてます。
だけど、子どもがみんな、ドロドロ・ベタベタになりたいかというと、そうでもないんです。ドロドロにまみれてる友だちを見て「わあー。でも僕はいいや」と一歩引いてる子だっているはず。どっちが「子供らしいか」なんて言えません、と物静かな子どもだったらんどくは主張しときます。
でも、らしさって何だろうね。男の子らしさ・女の子らしさは、強制されるべき価値観ではないとこの頃は言われています。その通りっ、とこれは素直に賛成します。
小説や漫画、創作物の設定では「らしさ」から大きくズレた登場人物を、作者はがんばって創り出します。教師らしくない教師、刑事らしくない刑事、犯人らしくない犯人。時には主人公が犯人だったり、登場人物みんなが犯人だったり、読者が(身に覚えもないのに)犯人だったり。ズレを狙うあまりに、グルっと一周して普通のものになっちゃったり。
そんな中で「こ、この設定は他にはない」と、らんどくが考えるものがこれ。西澤保彦の『七回死んだ男』(講談社文庫)。新装版が2017年に出ています。探偵役の主人公は高校生。普通です。でも、彼にも大きなズレがあります。(続きを書きたい。思い切り書きたい。推理小説はネタバレが御法度なので、書けないのでのたうちまわりそうです。)
高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌る得意体質を持つ。資産家の祖父は新年会で後継者を決めると言い出し、親族が揉めに揉める中、何者かに殺害されてしまう。(後略)
『新装版 七回死んだ男』裏表紙より
タイムワープしますが、SFではなくて、やはり本格推理ものだと思います。少しずつ違う1日を何度もやり直して、あれ?今回は何が違うんだろうという謎に、探偵役も読者も首をひねるはず。
久太郎くんは、まさに「高校生らしすぎる高校生」な主人公だけど、こういうらしさならアリ。読後、ああ面白かったなあとしみじみ思える本と出会えることも幸せです。
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コメント
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『七回死んだ男』読みました。すごく面白かったです!!
西澤保彦さんの作品を読むのは『複製症候群』『夏の夜会』に続いて3度目です。読んでいる途中では登場人物たちがグロテスクに見えてしまって人間不信というか人物不審に陥るんですけど、不思議と後味は悪くないんですよね。設定が魅力的だからでしょうか。
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