ここ、シエばあちゃんちの花壇です。まだまだ花の季節真っ盛りなのに、こんなことになってるのは、植えたばかりのラナンキュラスです。
周りの緑はまだ元気なのに、こんなになっちゃって。元々は綺麗に咲いてたんですよ。今年の母の日のプレゼント、ラナンキュラス10株ともう1種類(名前わすれた)。可愛いかったのに。グスングスン。
いや、これはらんどくが悪かった。もう少し警戒すべきだった。要介護1を甘くみておりました。ばあちゃんが要介護認定を受けてからもうずいぶん経つけど、声に力があるし、自信満々って感じの佇まいだし、一見認知症患者には見えません。毎日通ってるらんどくも、ついつい忘れる事があるくらいです。
今回の枯れたラナンキュラスの根元には白い粒が見えます。多分これは元々ばあちゃんちにあった除草剤。植え付けた次の日には肥料を買いに行ったらしいので、その肥料のつもりでばあちゃんがたっぷり撒いたんでしょう、除草剤を。この肥料と除草剤の袋の大きさがよく似ていて、どちらも同じ「薬剤撒き容器」を使いまわしてるのが不味かったですね。
物置きに袋を並べて置いてるんだもん、これはシエばあちゃんも間違うわ。(置いたのは本人)ばあちゃんが気づかないうちに場所を移しておけば良かったなあ。でも枯れて悲しんでるのは嫁らんどくだけで、ばあちゃんはラナンキュラスを買ってもらったことも覚えてないから、まあいいかなあ。
毎年の母の日には園芸店で花の苗を買います。シエばあちゃんへのプレゼントなので、一緒に行って選びます。そして私の分も長男ポヨに買ってもらいます。ついでに早めの父の日のプレゼントに野菜の苗も買います。
選ぶものも何年も変わりません。私は料理に使うハーブの苗。すんちゃんはキャベツの苗。これは庭にやってくる蝶たちのご飯用。そしてばあちゃんはベゴニアとかビオラみたいな小さめの花の多量買いが好みです。ここの園芸店は「ビオラの苗が20個で1000円」なのです。とってもお買い得です。
去年のばあちゃんはマリーゴールドをカゴいっぱいに選んでました。そういえば今年は花を自分で選べなかったなあ。花の種類が多すぎて混乱したようで、すんちゃんが「キャベツの苗」を選んだのを見て自分も同じのをカゴに入れ、それだけじゃ寂しいねと、らんどくが「これキレイだね」と言ったラナンキュラスともう1種類も買った。
そしてラナンキュラスはすぐ枯らして、キャベツの苗は花壇の端っこに植えて、どちらのことも忘れました。うーん、こうやって一つずつ出来ない事が増えていくんだよね。
それでもシエばあちゃんは、毎日とてもとても「ゴキゲン」です。口を開けば「もうデイサービスは行きたくない」とか「カセンがご飯食べなくて困った」なんて言ってるけど、それを直ぐ歌にして、歌って踊りますのよ。これをゴキゲンと言わず、何としましょう。
歌って踊るって、ビックリするでしょう?これがまあ、ちょっと見ものなんです。
カセンの小屋に行く時は「カセンちゃんメンコちゃん、メンコちゃんカセンちゃん」とずーっと同じフレーズを繰り返しながら、両手をにぎにぎ、足はひょいひょいとステップ踏んでます。スローモーションの阿波踊りみたいな感じ。あ、「メンコちゃん」は可愛いと言う意味です。
「デイサービスは行きたくなーい。デイサービスは行きたくなーい」とか「ばあちゃんは眠い、ばあちゃんは眠いー」というバージョンもあります。どれもシンプル・イズ・ベストと言いますか、捻りは全くありません。
今日も「新曲」を披露してました。ここ最近はむし暑い日が続くので「毎日ジメジメしてますねー」と嫁らんどくが言うと「ジメジメいやいや、ジメジメいやいや〜」(ずーっと続く)。単調なメロディで、どちらかといえばお経とか呪文に近いかな。盆踊り風の手振りも付いて、大層楽しそうです。
これは単に楽しいから歌っているのか、はたまた認知症が進んで「子どもに戻っているのか」がわかりません。もしかしたら、いつも一緒にいるらんどくのお気楽なノリが移ったのかもしれません。何にせよ、のんびりしていて平和な毎日です。
実家のじん子母さんが「妄想超強め、暴力型」の認知症だったのと比べると、シエばあちゃんが歌っても踊っても痛くも痒くもないと言うか。むしろどんどんやりましょう、という感じです。
じん子さんの認知症が始まったころは、同じような体験をしてる介護者はいないかとネットや書籍の情報を集めました。認知症患者と家族の集いにも顔を出してみました。じん子さんとらんどくと弟ハロ君との日々を発信したり、知り合いに相談したり。でもどの認知症患者さんもそれぞれに事情が違うと分かっただけでしたね。
「認知症」という同じくくりであっても、家族環境とか健康状態とか、もともとの性格とかが皆違うから参考にはできない。でも同じように「がんばってる」「がんばらない訳にはいかない」人がものすごく沢山いるという事は励みになりました。当時のらんどくのスタンスは「別に特別な事じゃないから、日々やり過ごすだけ」とちょっと暗いものでしたね。
ところで今年の母の日に、らんどくが長男ポヨに買ってもらったのは大好きな「ミョウガ」です。ちょっと干からびた枝みたいな物が20本ほど袋に入ってました。長さ10センチくらいでちょっと端っこに芽みたいのが出てる棒っこ。「日陰で育ててねー」と書いてたので麻袋に土を入れて、ミョウガの枝?を植えて、庭のハスカップの木の下に設置完了。袋の上部を土の上に折りたたんで、しっかり日陰にしましたよ。
それから2ヶ月近く、実は存在を忘れてました。いつもの事だけど、すまんポヨ。ふと気づいたら麻袋を突き破って何かの芽がでてるじゃありませんか。
アスファルトの割れ目とか、そんな所からでも植物が伸びるのを見たことあるぞ。最近では札幌のあちこちで、歩道の割れ目から「ド根性アスパラ」が生えてる!とニュースになってた。アスファルトをに負けないんだから、麻袋なんて簡単だよね。へえ、ミョウガってこんな葉っぱなんだ。
このあとはどうしたら良いんだろう。茎のまわりの麻袋を少し切って、穴を広げてあげるべきかな。それより、どこにミョウガが出来る(成る)の?土の中?忘れないうちに調べなくては。
刻んで汁物の上にパラリ。夏野菜とサッパリ和え物。うーん、楽しみだ。
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