ルーティン体質?

ほん

実家の母が施設に入り、一人暮らしをしていた3か月間、毎日おんなじ朝ごはんでした。寝ぼけながら紅茶を入れて、目玉焼きふたつを多量の野菜にのっけます。トマトときゅうりはザク切りに。キーウィ半分も忘れずに。(残りの半分は、仕事がある日はお弁当に)そして主食はなし。

この献立のキモは、ちょっとお高いローストビーフが乗っているところです。これまたちょっとお高いスモークサーモンや、シュリンプカクテルをのっけることもありました。野菜に味をつけなくても、この豪華な「のっけたもん」の塩味でモリモリ食べられます。頬張るたびに「あ~、幸せだあ」と思っていたものです。

さて、自宅に戻ってきて家族3人暮らしがまた始まりました。朝のボーっとしている時間にも、私の脳みそは「目玉焼き・野菜・紅茶」と指令を出しているらしく、気が付いたらフライパンを温めています。

ところが、おんなじメニューを食べ続けられる人間ばかりじゃないんですね。すんちゃんは職場で食べますが、私とポヨは一緒に食べます。連日の目玉焼き攻撃に、ポヨが降参したのですが、うちの男子は心やさしいので(らんどくが怖いわけではありません)はっきりとは言いません。あーとか、うーとかなんとか説明しようとするので、「卵焼きかオムレツにしようか?」と聞くと(助かった・・)みたいな顔になります。

食べ物に関しては「ルーティン体質」な私。気に入るといつまでも繰り返し作っては食べ、作っては食べています。そしてポヨは繰り返せない人である。ふむふむ。これは考慮せねば。

春先に札幌のカフェで注文した「サラダランチ」です。なんとさっきの朝ごはんの写真にそっくり。ケーキが付いているのが違うくらいで、こんなのが好きなんだろうな、私。そう思いました。同じ時期に撮ったチキン屋さんのも、ほぼ同じですもん。(ケンタッキーさんではありません)

変わりばえがしない写真ばかりですよね。多量の野菜と豪華なタンパク質。ちなみに向かいにあるのはすんちゃんのお皿です。

ところで先日、いつもの病院に薬をもらいに行きました。らんどくは”三高”の持病持ちなんです。高血圧・高血糖・高脂血症。太ったりすこし痩せたりを繰り返していますが、整形外科での入院とコルセット生活で、血糖値が上がったままです。運動不足というか、腹筋を使ったり腰を捻ったりできないからでしょうか。

病院での検査では10年ぶりの超高血糖値でした。いつも明るい先生に「このままだとインシュリンだよ。運動してね。食事考えてね」と脅かされ、今月はがんばります、すみません、すみませんとぺこぺこして帰ってきました。帰り道、コンビニで「糖質オフ食」についての本を買いました。

10年前のときは、糖質制限ダイエットをしました。体重はあまり変わらなかったものの、血糖値はグンと下がりました。2ヶ月でHbA1c値が9,3から7,2にまで下がったんです。これどのくらいすごいかは、糖尿病の方ならわかるはず。先生の声も裏返ってました。ええーっ、どうやったの、これ。

今回は久しぶりに本気でダイエットだな、と本を買い込んだのです。私は形から入るタイプなのです。もしスポーツをはじめるとしたら、まずウエアから揃えたくなります。今回買った本は、3か月で10キログラム減量した管理栄養士さん(55歳)の書いたもの。大型本なのに490円。(税別)字が大きくて、写真も多いタイプです。

コンビニでパラパラめくったときに、彼女が「どうやって痩せたか」を書いてあるページを見つけました。美味しいものが大好きだったので、痩せるつもりじゃなかったようです。37歳の夏に「冷しゃぶがうまい!」事に気づいたそうで、それから3食・冷しゃぶ生活を3か月。それで10㎏痩せてしまった。そのあとも冷しゃぶを鍋に置き換えて冬も食べ続け、1年間で20㎏体重が減っていた。

私が「こ、この本を買おう・・」と思ったのは、”同じものをずっと食べ続けた”という所に感じ入ったからです。冷しゃぶ?大好きです。豚バラのもいいけどラム肉のもたまりません。これなら出来そう、いや、絶対できる。お金が続く限り。究極のルーティンです。

帰りにスーパーに寄って、豆腐やこんにゃく、豚肉、卵などを買い込みました。卵はゆでたまごに、こんにゃくと豆腐は鍋物に。とりあえずもう寒いので、鍋から始めることにしました。

るんるん♪ 家へ戻って、ポヨに件(くだん)のページを見せました。これ、やろうと思って。3食冷しゃぶ、いいと思わない?

彼は一瞬、無表情になりました。ぜんぜん嬉しそうじゃありませんでした。瞳の中に恐れが見えました。

あ、そっか。そうだよね。母が悪かった、すまん。

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