縄文日和には、郷土資料館でタコ足直播機を

あれこれ
このまま歩き出しそうだね

カセンを散歩へ連れて行くときにも、一応マスクをつけています。なぜ一応かと言うと、カセンが居るシエばあちゃんちまでの徒歩5分、誰にも会わず誰とも話さず、だからです。この場合のマスクはコロナ対策というよりはエチケット、または寒さ対策です。

感染予防のために、マスクは外出から戻ったらゴミ箱へ。洗えるものはすぐ洗いましょう、ですよね? でもこのところソレを徹底しきれません。だって外では誰にも会わなかった、故にコロナもインフルエンザもなんにも私のマスクにはついてなーい(と思う)からです。カセンの散歩から戻って、外したマスクをテーブルの上にポン!と置いてたのをすんちゃんが見とがめました。「ここに置かないで捨ててね」はい、その通りです、すみません。

でも、誰とも会わなかったんだよ。なんだか捨てるのもったいないんだけど「じゃあとっておいても良いけど。もしかしたららんどくちゃん、マスクケース持ってないの?」そう言いながら、すんちゃんがカバンから出してくれました。マスクケースです。

何よりもまず、すんちゃんがカバンからそれを『スッ』と出してくれたことにびっくり。(らんどくはいつもカバンの中で鍵やらチケットやらが行方不明です)勤務先でもらったというマスクケースには国宝「中空土偶」のシールが貼ってます。おお、茅空(かっくう)さんじゃないですか。

厚手の透明ケースにピンクのシール

函館市の南茅部地区(旧南茅部町)で発見された中空土偶は、『茅空』(かっくう)という愛称を持ってます。この茅空さんが2007年に国宝指定される前、まだ重要文化財だった彼(彼女?)とは至近距離で見つめあった仲です。そのころ函館博物館で縄文展がありまして「展示室の隅っこで椅子に座ってるボランティア」をやった事があるのです。郷土史サークルから「交通費くらいは出すよ」なんて話が来て、ホイホイと何日か出掛けて行きました。

重要文化財になってから30年近く経っているせいか、展覧会はあまり盛況じゃありませんでした。お客さんが誰もいない時間もたくさんあって、そんなときはガラスケースの中の茅空さんをずーっと眺めていられました。今思うとほんとに贅沢でたね。レプリカじゃなくて本物と超至近距離!でしたから。茅空さんは写真のイメージよりもかなり大きくて、身長は40センチ以上あります。すらっとスマートで、表情凛々しく爽やかです。そして肌がとてもきれいでした。

ね、かっこいいでしょ

(この絵はがきは南茅部地区の旅館で貰えるそうで、泊まった人が「らんどくさん、こういうの好きでしょ」とお土産にくれたもの。はい、とっても好きです。いつも手帳に挟んでます。)

茅空さんは性別を超えた存在だと言われますが、スッキリした醤油顔・肩幅広く胸板厚い男の子に見えます。器械体操なんかやってそう。NHK『お母さんといっしよ』に出てる体操のお兄さんタイプとでもいいましょうか。キミ、何のために作られたの?どうしてジャガイモ畑で埋れていたの?よく知られているように、茅空さんは農家の方が作業中に畑の中で見つけたものです。よくぞ、3200年以上も割れずに残っていて下さった。ありがたいありがたい、よかったよかった。思わず拝みたくなる神々しさです。

今日は縄文日和なのでしょうか。北斗市の大野地区にある分庁舎に立ち寄ると『北斗市縄文展』のポスターが。あれー、まだやってんだったかなー?と2階の郷土資料館にも行ってみました。

もちろんずーしーもお出迎え

先ほどの国宝茅空の南茅部の遺跡(など)が、今度は世界遺産に登録されたもんで、ちょっと縄文ブームなんでしょうか。確かに色々面白いですもんね。道南には遺跡も沢山あるので、ここの常設展示にも土器が多いですし。

盛りだくさん。

北斗市は海も山も川も畑も何でもあります。この郷土資料館には、北斗の古い生活の道具も展示されてます。ちょうど誰もお客さんが居なかったので、モリでホッキ貝を獲る仕組みをジーっとみたり、農具関係の展示をなんだろこれ?と考え込んだり、遠慮なく楽しみました。結構時間を忘れます。

農機具はオブジェに見えます。

右側にある足が沢山ついたピアノみたいなもの、何だと思いますか?トップの写真にもあげてます。「タコ足型水田直播機」だそうです。直播機を「チョクバンキ」と読むのかなと思ったら「ジキマキキ」ですって。意味そのままですね。水田に直に種を(米を)播くってこと。北海道では昭和の始めまで盛んだったようです。リウマチの農家の人が立ったまま米の直播をするために考案したとか、いろいろドラマがあって興味は尽きないのでした。

出口にあったのは、せせらぎ温泉とずーしーほっきのコラボポスター。さすが宣伝隊長のずーしーさん、今度は湯船に浸かってます。大丈夫なのかなぁ?

ずーしー、初めての体験!

ところで博物館のボランティア、後日談。確かに交通費分、いただきました。現物支給で函館の路面電車の回数券を、日にち分だけきっちりと。郷土史サークルの役員の皆さん、私は市電を使わない北斗市民なんですけどー、オマケに車で通いましたけどー。

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コメント

  1. すとらと より:

    こんにちは、らんどくさん。縄文時代のロマン、神秘的でいいですね。長く北海道に住んでいますが『茅空』さんの存在を初めてを知りました(というか知ってる事柄めっちゃ少ないです汗)。土偶って安産型女性のイメージだったんですけれど、このお方は性別超えているのですか。凛々しく爽やかって表現がぴったりですね。私も男の子に一票!明日から3月。ようやく春到来ですね。

  2. すとらとさん、こんにちは。
    なんと茅空さんは、顎にヒゲのようなものも見えるのですよ、これはもう男の子に違いありません。