長距離移動の必需品はネコ本?

ほん

(今回の帰省でやっと食べられた「えびそば」 超人気店なのに待たずに入れました😊)

子どもの頃、汽車に乗るときの楽しみは駅弁でした。(北海道では電車とは言いませんでした。汽車です)お弁当ではなくて家からオニギリなんかを持ってくる事もあったけど、そんなときでも駅でお茶とミカンは買ってもらいました。

ミカンは懐かしの冷凍ミカンです。カチンコチンに凍っていていくつか網に入っていました。本当はカチンコチンではなくて、ガンガラガンに凍っていると言いたいところですが、きりがないので先に進めます。

ペットボトルがまだ無い時代です。駅で売っているお茶は、プラスチック(?)の容れ物にお茶のティーバッグを入れて、熱いお湯を注いだものを売っていましたね。容れ物のフタが小さいカップになっていて、それでちょびちょび飲むと、何だかプラスチック臭いなあと思いながらも、楽しかったものです。

映画館のポップコーンとか、海の家のかき氷とか、特別なシチュエーションの下でより特別な感じがするものってありますよね。汽車で飲んだこのお茶も、そういう類のものでした。

最近の私の「特別」は長距離バスに乗るときに駅横ビルのコンビニで買う本です。(長距離バスの停留所はJRの駅前なのです)とても小さな売り場で、雑誌以外の本はほんの僅かしかありません。しかも普段なら絶対選ばないような本が多いのでけっこう長い時間悩んで、その中で「よし、今回は君に決めた」と1冊買うことにしているんです。

バスに乗ってる間の時間つぶし、という名目で買っていますが、実は私は車酔いがひどくて、本どころか字を見ただけで酔ってしまいます。あまり字が多くない写真集とかコミックエッセイならなんとか。

それでもカバンに本が入っていないと不安になる「活字中毒者」です。ここは心身の健康状態を良好に保つためにも、とか言って買っちゃいますね☺読まないけれど、必需品です。

先週実家の片付けに出かけ、夕べ戻ってきました。出発間際に駅横コンビニで買った写真集。今回の本は大当たり!でした。

「のせ猫 かご猫シロと家族の毎日」 Shironeko 宝島社

のせ猫。のせ猫ってなんだ。頭になにか乗せられてる猫のこと。

ここのお家の猫たちは、そろいも揃って”頭の上に何かをのせる”のが得意技なんです。なんでものせてます。りんごやミカンに始まって、花輪でメルヘンチックにおすまししたり、カップうどんの空容器を帽子にしたり。6匹そろって両手のうえに果物のせたり。

可笑しいのは、普段はぱっちりした猫目なのに、頭に何かをのせるとみんな目をつぶっていること。本当は重みで目が開けられないのかもしれないけれど「気持ちいいー」という表情にみえます。

いちばん笑えたのは「お正月のおそなえ餅・みかん付き」を頑張ってのせている一枚です。重い。重いけど負けない。そんな感じにみえます。

どちらかといえば田舎に近い、自然いっぱいの青空の下で、ならんだ6匹がそろいもそろって何かを乗せている。気持ちよさそう。うーん、癒されるなあ。バスの中でも酔わずに目的地まで行けました。

同じ猫たちを撮ったシリーズも何冊かでているようです。のせ猫さんのオフィシャルBlogもありました。たぶんカレンダーとかグッズもあるんだろうなあ。

こののせ猫さんについて調べていたら「○○猫」という題名の本をたくさん見つけました。「てらねこ」(副題 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方  石原 さくら/写真 KADOKAWA)「そとねこ」(インプレス /出版)まだまだたくさんありますね。その中に、昔から大好きな「にゃんきっちゃん」もありました。

これは福音館の写真絵本で、以前勤務していた図書館では絵本コーナーに置いていました。シンプルな装丁で派手じゃないのに、子供たちはたくさんの絵本のなかから上手にみつけます。写真作家で猫の写真で名高い岩合光昭さんが、自宅の飼い猫を撮りためた絵本です。しろいねこの”にゃんきっちゃん”がひなたぼっこしたり、雪のなかをずんずん歩いていたり・・・

どの本の猫たちもみんな、端正な顔立ちというよりは、いわゆる「ぶさかわ」に近い(ごめんね)味わい深い顔つきです。北海道弁でいえば「みったくめんこ」(みったくない+めんこい)というタイプです。そこがいいんですよねえ。ぎゅっとしてあげたい。頭をめんこめんこしてあげたくなります。

人間も同じかもしれません。あまりに整っているよりも、ある程度ぼよんとしたりひょろんとしているほうが、美点が何倍にも見えるようです。毎日の笑顔がきれいな人もいいけれど、いつもは無表情なゴルゴ13が過去に1度だけ笑ったことがある(第8話黒い熱風)というだけで、それが奇跡のように言われるのだから、ぶさかわも捨てたもんじゃありません。

コメント

  1. ナツメグ より:

    あの皮が剥きにくい冷凍ミカンと、力を入れると中身が飛び出してきそうな心もとない容器に入ったお茶ですね!懐かしいです(*^-^*) あのお茶、普通に考えるとおいしくないんだけど…何かわくわくして、マズオイシいんですよね。
    のせ猫ちゃんかわいいですね。りんごのせて、気持ちよさそう。らんどくつんどくさんが行きに買われた本にも興味があります。
    私は今『黄泉がえりagain』を読んでいるところなのですが、先日始まったドラマ『日本沈没』とも相まって、あらためてここが地震列島だなあと恐れを感じています。

  2. 火星ぱんだ より:

    >いつもは無表情なゴルゴ13が
    >過去に1度だけ笑ったことがある
    >(第8話黒い熱風)

    らんどくつんどくさんの守備範囲は広いですね~。
    ゴルゴ13まで登場するとは(^o^;)

  3. ナツメグさん、のせ猫本は実家へ行くときに買ったのですよー。そして帰りも同じ本を眺めながら帰ってきました😊

    梶尾真治の「黄泉がえり」、実は読んだことがありませんでした。SFの「地球はプレインヨーグルト」(ハヤカワ文庫)に載っていた「美亜に贈る真珠」なんかが好きだったんですが、こちらは題名からホラーかなと勝手に思っていたんです。そうじゃないみたいですね。今度読んでみますね。

    火星パンダさん。ふふふふ。まだまだ皆に知られていない「守備範囲」もあります。
    乞う、ご期待。