本場には本場のおいしいものがあります。

めし

これ何だと思う?ホントの名前は知らないけれど、毎日毎日・何年も使っていて、大事にしているものです。

私は勝手に「納豆かきまぜ棒」と呼んでいるんだけど、たしか買ったときの袋にはちがう名前が書いてあったと思います。

購入は2003年。転勤族のすんちゃんと3年ぶりにこの街に帰ってきて、生協の台所用品売り場(とっても小さい)でみつけて即買いしたので、よく覚えているのです。もう18年もたってるんですね。丈夫で長持ちです。

器に移して、はじめはゆっくり、次に力強くかき混ぜると、泡が細かくてネットリした素晴らしくおいしい納豆のできあがり。しかも箸のときの何分の一くらいの回数で大丈夫です。もう箸でかき混ぜる時代には戻れません。

あんまり感激したので、生協の在庫の残り3つを買い占めました。ひとつは前回の転勤先で仲良くなった希子さんへ、もうひとつは母へ。

残りのひとつはどうしたんだっけ。自宅用予備?それとも納豆好きの次男ピカが大学に行くときに、持たせたのかな。

このかき混ぜ棒をなくしたらどうしよう。折ったり汚したりして、二度と使えなくなったらどうしよう。もうひとつ買っておこうかな。いつもそう思ってるんですが、生協にはその後(らんどく買い占め事案後)かき混ぜ棒は入荷されていません。1週間に4本も売れた過去があるんだから、もう一度売り場に並べてみよう、そう思う人はいないのかな。

生協には「お客様の声」ボックスがあって、掲示板にその要望と返答が貼りだされてます。でも、18年も前に買った、正式名称も会社もわからない商品について「要望」するのは躊躇われます。たしか新潟あたりの会社だったような気がしますが。

そうだ、文明の利器があるじゃないかと検索したら、以前は見つけられなかったけど、今回はすぐにでてきました。ひと安心です。

和平フレイズ【なっとうの友】198円 やっぱり新潟の会社でした。そして正式名称は”なっとうの友”でした。

見よ、この粘り。泡がもっちりと重いです。器は100均で買った15年物。

これは20回かきまぜただけ。なんなら10回でもいいくらいです。他の方のブログで親切にも「1本をネットで買うと送料が高いから、○○屋で買ったほうが良い」と書いてありました。その○○屋さんが、この辺には無いんですけどね。

納豆は嫌いじゃなかったけれど、そんなに”大好物”というわけでもなかったんです。それが今のような納豆すきすき光線をだすようになったのは、やはり納豆の聖地・茨城でおいしい食べ方に出会ったからです。

学生時代の友人の結婚式で茨城県へ。すんちゃんやまだ赤ん坊だったポヨも一緒でした。新婦だった友人がとっておいてくれたのが、披露宴のホテルからほど近い船宿。霞ヶ浦へ釣りに行くお客さんが泊まるための、和風の旅館というか民宿のようなところでした。

船宿というのは「船遊びや釣りなどのために貸し船の世話をし、釣り人に宿泊などをさせる家」のことですが、オフシーズンだったせいか、他にお客さんはいませんでした。お風呂は小さな家庭用のものだったけれど、布団はふかふか、ごはんもおいしくて、うれしいお宿でした。

ここで朝ごはんにでたのが納豆でした。茨城じゃなくても旅館系の朝ごはんには定番ですよね。でもこのお宿のはスペシャルでしたのよ。

まず大き目のどんぶりの真ん中にすでにかき混ぜてある納豆がこんもりと入れられ、それを囲むように「しらす」「ふわふわしたかつおぶし」「粗くちぎった焼き海苔」「刻みたくわん」が東西南北にセットされていました。その上から白ごまがかけてあって、とどめに納豆に生卵の黄身がのせてあります。

(失礼ながら)たかが納豆にこんなデコレーションを、と思いました。こんなにいろいろ載せたら納豆の味がしないんじゃないかなあ、とも思いました。

それでも宿のおかみさんに勧められるまま、たれを回しかけて全体をかき混ぜ、白いほかほかごはんにのせてみました。

!! 一緒に泊まっていた友人たちと顔を見合わせました。

そうです、美味しかったんです。まさにご馳走納豆でした。

いろんな具材が混ざり合うおいしさもさることながら、納豆そのものの味が濃い。「おいしい」「これすごい」と言い合いながら食べていると、「やっぱり納豆はオカメなんだよ」と。???

当時はまだ北海道では見なかったメーカーの納豆が、おかみさんのイチオシだったらしく、「そんなに美味しかったなら、市場で買ってきてあげようか」

その言葉通り、おかみさんは自転車で市場へ行き、段ボール入りのオカメ納豆を買ってきてくれました。それをらんどく家とあと2軒で分けて(それぞれ飛行機で)持って帰りました。

うちは茨城のあと、東京で展覧会なんかを見て帰ったんだけど、納豆は無事だったのでしょうか。その辺の記憶はあいまいです。

くだんの納豆はその後北海道でもみられるようになりました。会社のWEBサイトで確認すると、1990年に北海道工場ができたようです。

茨城といえば納豆。本場はおいしいというおはなし。まだまだ食べていないものは沢山あります。香川のうどん、名古屋の味噌カツ、仙台のずんだ餅、広島風お好み焼き・・・ デパートの全国うまいもの市じゃなくて、実際に現地(?)で地元の方が知ってるおいしいお店で食べてみたい。

これ食いしん坊みんなの夢ですよね。待ってろ、九州ー!!(まだ足を踏み入れていない)

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