バジル達　冬の準備、完了

（南向きのキャットウォークに並んだバジルたち。小さいのがバジル、大きいのが増えすぎたユッカを分けたもの）

このごろ朝晩寒いねえ、なんて言っているうちにあっという間にもう11月です。今年はのんびりしていたけど、本気で冬支度に取り組まなきゃなりません。

なりません、とは言うものの、冬支度はどこか「いそいそ」という感じかしますね。冬は寒いし、もう大変なんだけど「漬物用の大根を買わなきゃ」「クリスマスも来るしお正月も来るし。年賀状どうする？」「あ、お父さん、庭木の冬囲いお願いね」　ね、どこか楽しそう。

我が家の冬支度は、前年の夏から始まります。古い薪ストーブを使っていて、その薪の準備に1年以上かかるからです。

薪は買っていた時期もありましたが、今は100％貰い物、拾い物です。私の車にも、すんちゃんのにも大きなブルーシートが積んであります。車を走らせていて、どこかの家の建築現場に通りかかるとすばやく駐車して「すみません、ここに捨ててある材木いただけますか」

建築現場にはものすごく大きなゴミ入れというか、材木の切れ端を入れている金網みたいなものが置いてあります。どこの現場でも大工さんは親切です。快くわけてくれるだけでなく「こんなのも、あるよ」なんて手伝ってくれたりします。

街路樹や公園の木を剪定したもの、古くなったシイタケ農家のほた木（シイタケを栽培するときに、種菌をつける原木 。シイ・クリ・クヌギなどの幹を用いる）などちょっと気をつけてみていると、処分に困っているような木はあちこちにあります。「ストーブの燃料にしている」というと、どうぞどうぞと言ってくださることが多いです。

そんな木は、切ってすぐには焚き付けにできません。木が水分を含んでいるので何年か寝かせなくてはいけません。寝かせるというより、乾かすかな。一年かけて、すんちゃんが薪の長さに切って、家の周りに積んでおきます。ストーブ生活の初めのころは、すんちゃんへのクリスマスプレゼントは斧や鉈、デレッキ、十能といったストーブグッズばかりでした。

冬支度は、薪割りばかりじゃありません。6月に買ったバジルがまだまだ元気です。はじめは小さなポットひとつだったのが、大きく育ったら上を切って、ほかの鉢に移したり、水に差して根を伸ばしたりしてとんでもない大ファミリーになっています。

トマトソースに入れたり、料理に使ったりとせっせと使っていても追いつきません。松の実と一緒にバジルソースにしたものの、思ったよりバリエーションがなくて消費できず、ただただ鉢だけが増えていきます。

そんなバジルはすんちゃんの管轄です。ポヨに父の日に貰ったものなのです。バジルたちが無事に冬を乗り切る方法を考えていたようで、朝早くから２ℓのペットボトルで、越冬用の水耕ポットを作っていました。

ペットボトルの上を切って、上下を反対にして固定しています。水に差して根が出ているバジルをセットしました。下の水分は液肥入り。バジルの根が浸るようにします。らんどく家のテーブルがガラス製なので、透明で見ずらいですね。

逆さまにしたペットボトルの口部分。バジルが落ちないようにスポンジが差し込んであります。

水の部分に日が当たらないように、銀色のふわふわシートをくるりと巻いて完成。液肥が入っているので、日があたると藻が発生するかもしれないからだそうです。

バジル、OK。今年の薪の準備、OK。うちの庭の木は放ったらかしなので、それもOK。さて私は何からしましょうか。

そうだ、冬のコートや手袋を出さなくては。靴も夏のと入れ替えなくては。タイヤはいつ冬タイヤに履き替えようか。細々といろいろありますね。

「冬じたく」という言葉はあっても、春支度や秋支度はピンときません。夏支度はありそうな気もしますが、衣類や寝具を薄物にするなど、暑さを乗り切るため、より快適に過ごすためのものでしょう。冬支度の差し迫った感じとはちょっと違いますね。

ネットの歳時記や季語のサイトで調べてみると、冬支度と春支度だけヒットしました。それぞれ「晩秋」「晩冬」の季語と紹介されていました。春支度はお正月の支度をこう呼ぶこともあるそうです。陰暦では正月を春としたためです。なるほどです。

私は秋に誕生日が来るせいか、秋から冬にかけての今くらいの季節が好きです。そして冷え性ならぬ暑がり症なので、冬の寒さも雪まみれも好きです。そして冬支度も大好きですよ、大掃除さえなければね。